■デイ&ナイト|金田屋リヒトミューレ 昭和モダンがいまに息づく建物とアンティークが見事な調和を魅せる

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きさらづのレトロ建築健在なり

時代をこえて、未来に繋いでゆく

「金田屋リヒトミューレ」は、かつての繁華街である木更津市(西口)本町通りの交差点角にある。旧金田屋時代には洋品店だったそうだが、現在はアンティークの販売、時計の修理などを提供するお店となっている。

 まず目を惹くのが、建物のレトロモダンな姿形であるのは言うまでもない。だれもがその建物に遠く過ぎ去った時代を思い起こさずにはいられない。洋品店だった当時は、きっとお洒落な女性たちで賑わったことだろう。

 建物は、1932年(昭和7年)に建てられたそうであり、昭和モダンの様式美をいまに残している。当時は、相当モダンな建築だったと思われる。

 お店を訪れるお客様もきっとお洒落なモダンガールだったに違いない。かつてのブティックや、いまのセレクトショップと同義だったかもしれない。

 現在、まだ年が若く、その時代(昭和)から遠く離れた世代でも、理屈ぬきにきっと肌を通して感じるものがあるはずだ。この建物が放つ独特の雰囲気、存在感は、新しい建物にはけっして真似ができるものではないとーー。

 それは時代を越えて、幾年月の流れを記憶しているからに他ならない。

 この建物は一般的には、レトロ建築といわれるものだ。レトロ建築にもいろいろとあるが、昭和モダンをいまに残す建物、とくに商店のそれは希少であるに違いない。公共のレトロ建築は保存ができても、民間の建物はなかなか難しいようだ。

「金田屋リヒトミューレ」の場合、幸いにも建物が現存するだけでなく、いまでも営業をしている。現在の店主が、長い間閉鎖されていた建物を再生したからである。それによって、この建物は時代の記憶をさらに積み重ねていくことになった。

 それは、レトロ建築にとっても幸福なことであるに違いない。

レトロ建築に骨董店 昭和の面影残し“再生” 金田屋リヒトミューレ
 1932(昭和7)年に建てられ、約30年間手つかずだった木更津市のレトロ建築物「旧金田屋洋品店」(同市中央2)が、おしゃれなアンティーク店「金田屋リヒトミューレ」として生まれ変わった。

 東京都八王子市から移り住んだ長谷川裕隆さん(48)が、ボロボロだった店内をリフォームし、よみがえらせた。長谷川さんは、趣たっぷりのレトロ建築を生かし、「木更津の良さを発信したい」と願っている。

 旧金田屋洋品店は、木更津で江戸時代から続く薬局店の「雑貨事業部」として明治時代に開業。現存する木造モルタル造りの建物は、緑のダイヤガラスや結霜ガラス、正面のアーチ型の装飾が特徴的で、昭和初期の面影がそのまま残る。

2015年12月16日/千葉日報

 時の経過とともに劣化した建物を、ふたたび蘇らせるのは、並大抵のことではないようだ。言葉でいうのは簡単であるが、実際にそれができる人は少ないだろう。

 旧金田屋は、「金田屋リヒトミューレ」として幸いにも生まれ変わった。

 そして、木更津の歴史の生き証人として、そのレトロ建築はこの先も多くの人々の胸に刻み込まれてゆくことだろう、と思われます。

 そのようなレトロ建築に幸あれ、と願うばかりです。

リズム時計工業株式会社製のオルゴール付き目覚まし時計、ゼンマイ式の毎日巻き、1968(昭和43)年の日本製、曲は「乙女の祈り」。ちょうどこの頃から機械式時計が市場から姿を消し始め、クォーツの時代が幕を開ける。

金田屋リヒトミューレさんの投稿 2018年2月2日(金)

レトロ建築とアンティークと時計修理と

 現在、「金田屋リヒトミューレ」が提供する主な内容は、アンティークの販売と時計の修理である。そのどちらも、レトロ建築との相性が良い。アンティークは建築と同化するように、そして時計の修理は、建物の再生にも通じるものだ。

 アンティークと時計の修理は、ある意味では、時を継続させてゆくことだ。どちらも歴史を重ねることで価値が深まる。価値ある時計(高額でなくとも)であれば、修理することで親から子へ、さらには孫へと繋いでゆくことができる。

「時の経過が価値を生むアンティーク」、そして「修理することで再び時を刻む時計」、さらに「歴史を記憶するレトロ建築」とが融合した。

 これらの出会いは偶然か、それとも運命か、それは知る由もないが、価値あるアンティークにも劣らない、価値ある出会いであるのは間違いない。

「金田屋リヒトミューレ」は、地元ではすでに有名と思われるが、いまだ訪れていない人は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

 個人的見解でいえば、わざわざ訪れる価値は言うまでもなくあります。


金田屋リヒトミューレ
千葉県木更津市中央2丁目1-16
tel/0438-38-3538 営業時間/9:00-19:00
店名の由来=光が当たると回転するガラス工芸品「ラジオメーター(独語でリヒトミューレ)」からだそうです。

<商品・サービス>
◆ラジオメーター、時計、アンティークの販売
◆時計・ライターの修理
◆時計の電池交換800円
◆不要品の買い取り
http://lichtmuhle.com/

<店主からのメッセージ>
弊店は特に用事がなくても自由に出入り出来て、すごし方は自由です。 好きな椅子に座り、美しいラジオメーターやアンティークをのんびりと眺めたり、店内の書籍類も自由に読んで頂くことが出来ます。

読書、勉強、待ち合わせ、ぼんやり・・・どうぞご自由に、ごゆっくりと、おすごしください。 (ただし非常識な言動や迷惑な行為があった場合は入店をお断りすることがございます。)フェイスブックより引用

おはようございます。本日の空とリヒトミューレ、開店1時間前の店内より様々な時計が告げる8時の音と共に♪(๑•ᴗ•๑)♡

金田屋リヒトミューレさんの投稿 2018年4月5日(木)

金田屋リヒトミューレ 店内の様子

 シックな趣の暖簾とその上のステンドグラス様の窓がいい感じにマッチングしている。

 魅力的なアンティーク品が所狭しと陳列されている。

 これがラジオメーター(リヒトミューレ:独語)というものらしい。光が当たると回転するガラス工芸品、店名の由来となっている。

写真:cragycloud
撮影日:2018年5月1日
画像をクリックすると拡大、スライドになります。
なお、写真は今後撮り直して差し替えるつもりでいます。(手ぶれ、ピンボケがあり)

おまけ/インタビュー

 松本佳奈さんは、当方はよく知りませんが音楽活動(シンガーソングライラー)をしているようです。金田屋店主とはなじみであるらしい、音楽の他には写真集などの本も出版しているとか。興味のある方は以下のサイトをご覧ください。

松本佳奈オフィシャルサイト

生きているだけの価値 松本佳奈
誰とも似ていないその声、誰よりも心に刺さる歌詞。そして活動の場をライブハウスに限らない演奏スタイル。都内ライブハウスや各種イベントにて話題になっている、歌詞が心に刺さる女性シンガーソングライター、松本佳奈待望のミニ・アルバム。
生きているだけの価値

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